ハラール産業の多角化:イスラミック・ツーリズム

イスラーム生誕の地である聖地マッカへの巡礼や聖者廟参詣など、ムスリムの移動性は元来高かった。イスラーム諸国の経済発展に伴って、さらにその移動性は高まり、海外旅行に出かけるムスリムが急増している。近年、自らの信仰スタイルに合わせた観光を行うイスラミック・ツーリズムに注目が集まっている。イスラーム金融で旅行資金を貯め、旅先でハラール食品を食べ、1日5回の礼拝時間も確保された専用パックツアーが世界各地で組まれている。また、ムスリム専用のホテル予約サイトや観光地の格付けをイスラームの観点から行う会社も登場してきている。

参考文献:
イスラミック・ツーリズムの勃興―宗教の観光資源化』  安田慎(ナカニシヤ出版、2016年)

 


この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。



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