経済成長と格差(その3)

クズネッツの逆U字仮説は、市場を通じた自由な売買によって生じた格差は、経済のさらなる成長によるトリクルダウンが起こることで解消されることを示唆している。この考え方が正しいならば、経済成長を不断に追求し続けるしくみである資本主義は、格差という自らが生み出した問題を自らの手で解決しうる優れた自律的な経済のしくみであると言うことができるだろう。

参考文献:
経済成長って何で必要なんだろう?』  芹沢一也・荻上チキ編(光文社、2009年)

 


この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。



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