遍在する資本主義

前節まで検討してきたみんなが違いのあるモノを見つけて市場交換を通じてお金儲けをして、経済成長を不断に追求し続ける資本主義のしくみは、19世紀を代表する思想家の1人であるカール・マルクス(1818~1883)が、ノアの洪水以前から様々な世界の隙間に遍在していたエピクロスの神々のようだと暗喩的に指摘しているように、人類の歴史のどの時代でも様々なバリエーションによって見ることができた。

参考文献:
ヴェニスの商人の資本論(ちくま学芸文庫)』  岩井克人(筑摩書房、1992年)
資本主義的生産に先行する諸形態』  カール・マルクス 手嶋正毅訳(国民文庫、1963年)

 


この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。



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