人工知能の未来

人工知能はダートマス会議以来、機械に人間の知能を与えることを目的にして来ました。

機械と言った時に、その時に想定していたのが巨大なコンピュータのことだったか、大型機械のことだったか、今となってはわかりません。コンピュータと捉えれば、計算機上の知能を、大型機械と捉えれば、身体をもった対象に知能を与えることを、目指していたことになります。

そして、その二つはかなり違った趣きを持つこととなります。コンピュータ上の人工知能は機能特化型人工知能になりやすい。つまり一つの機能に特化した人工知能です。一方で後者は汎用人工知能、つまり自然と全体的な知能となります。そして、そのハードルは高い。

高いハードルをクリアするには抜本的な基礎付けを考える必要があり、そして、その根底としてデカルト的なフレームから現象学的な基礎への転回が欠かせません。


■参考文献
人工知能のための哲学塾』  第一夜 フッサールの現象学 三宅 陽一郎 二〇一六年

ゲーム、人工知能、環世界 考える存在から経験の総体へ、AIのための現象学的転回」 三宅 陽一郎 『現代思想』 2015年12月号 特集=人工知能 青土社 二〇一五年

人工知能のための哲学塾 第一夜「フッサールの現象学」 資料  三宅陽一郎 二〇一六年

★この記事はiCardbook、『<人工知能>と<人工知性>: —— 環境、身体、知能の関係から解き明かすAI—— 』を構成している「知識カード」の一枚です。

人工知能と人工知性
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