コジェーヴは、この「相互承認」を通した主と奴の戦いの終焉をもって、人間の歴史は終わると述べた。I)「人間の相互交渉や人間と自然との相互交渉の歴史は、戦闘する主と労働する奴との相互交渉の歴史である。そうである以上、歴史は主と奴との相違、対立が消失するとき、もはや奴をもたぬために、主が主であることをやめるとき、そしてもはや主をもたぬために奴が奴であることをやめ――さらには――もはや奴がいない以上新たに主にもならぬとき、歴史は停止する、と。」(『ヘーゲル読解入門』 第二章 『精神現象学』の最初の六章の要約)
■参考文献
『ヘーゲル読解入門―『精神現象学』を読む』 アレクサンドル・コジューヴ 原著一九四七年
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註
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