市場均衡の理論

加速する市場化の背景には、資本主義が100%浸透する世界を理想だと考える経済学の考え方がある。これまでの主流の経済学の理論では、地球上のあらゆるモノやサービスが、市場で自由に売買されるような世界(すなわち、資本主義が100%浸透している世界)であるならば、神の見えざる手による市場の価格メカニズムによって、最適な富の分配が実現できると考えられていた。アメリカの経済学者のミルトン・フリードマン(1912~2006)は、この考え方を強く主張する代表的な経済学者であり、アメリカの市場化政策に大きく関与した。

参考文献:
ミクロ経済学の力』第3章:市場均衡  神取道宏(日本評論社、2014年)
資本主義と自由』  ミルトン・フリードマン 村井章子訳(日経BP社、2008年)

 


★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。



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