ルイ十六世治下の財政総監(大蔵大臣)であり、また重農主義経済学者であったチュルゴーは、『富に関する省察』において、「土地の純生産以外には収益は存しないし、また存し得ない」と主張した。※I):引用 『富に関する省察』(岩波文庫、一九三四年)
彼は、同書において、「土地は耕作せられずして、粗雑なるかつ最初の労働に必要欠くべからざる最初の元資を提供した。これ以外のすべてのものは土地の耕作を始めて以来続く数世紀間の節約によって蓄積せられたる成果である」と述べている。
■参考文献
『富に関する省察』 ジャック・チュルゴー 原著一七六六年※II):正式名称として『富の形成と分配に関する省察』とも。チュルゴーがふたりの中国留学生に経済学の大要を講じたもの。彼はここで一応ケネーの階級観に立脚しながらも、重農主義の体系をさらに発展させて、資本の形成と流通とを描き、スミスやリカードの先駆をなした。[編集部]
「資本」概念の生成と展開に関する一考察――テュルゴー学説の貢献とその足跡にみる問題点―― 中川 辰洋[編集部]
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註
I. | 戻る | :引用 『富に関する省察』(岩波文庫、一九三四年) |
II. | 戻る | :正式名称として『富の形成と分配に関する省察』とも。チュルゴーがふたりの中国留学生に経済学の大要を講じたもの。彼はここで一応ケネーの階級観に立脚しながらも、重農主義の体系をさらに発展させて、資本の形成と流通とを描き、スミスやリカードの先駆をなした。[編集部] |