次に、一つの神経回路に二つの感覚入力がなされた場合を考えます。例えば、視覚パターンVと聴覚パターンAの入力を想定します。
図11の左では、入力V単独または入力A単独の場合の神経活動の例です。それぞれ最終的な出力層では、一つの神経細胞が活動しています。右では、これらの入力Vと入力Aが同時に起こった場合です。両者の神経活動に相互作用がほとんど存在しなければ、両者を足し合した出力が生成します。出力が知覚や情動に結び付くとすれば、それらは加算されて大きな反応となります。
■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)
『ニューロンから心をさぐる (岩波科学ライブラリー (64))』 桜井芳雄(岩波書店、一九九八年)
『脳・心・人工知能 数理で脳を解き明かす (ブルーバックス)』 甘利俊一(講談社、二〇一六年)
『記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス)』 池谷裕二(講談社、二〇〇一年)
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