動物の個性:エンターテイメントと科学の乖離

一方、エンターテイメントの分野では動物の擬人化は広く受け入られつつあった。

二十世紀に人気を博したミッキーマウスやキングコングが好例だ。犬や猫に個性があると考えるように、一般の人々は動物にヒトと同じようなこころがあると思っていた。しかし今度は自然科学者が、動物に人間の様な意識の存在を認めなかった。


■参考文献
『動物は何を考えているか』  ドナルド・グリフィン 渡辺政隆訳(どうぶつ社、一九八九年)原著一九八四年

『意識する動物たち―判断するオウム、自覚するサル』  レスリー・ロジャース 長野敬・赤松眞紀訳(青土社、一九九九年)原著一九九七年

『人はなぜ殺すか―狩猟仮説と動物観の文明史』  マット・カートミル 内田亮子訳(新曜社、一九九五年)原著一九九三年

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。

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