霊長類の音声レパートリー

霊長類の音声は、その種が作る群れが大きいほど、毛づくろいに費やす時間が長いほど、種類が多い傾向がある。仲間の数が多くて社会関係が複雑になれば、多様な音声を使い分ける必要が増すし、毛づくろいは仲間との親密な関係を維持する役割がある。毛づくろいと同じように、音声も社会的な機能をもって進化してきたと考えることができる。


■参考文献
『ことばの起源——猿の毛づくろい、人のゴシップ』  ロビン・ダンバー 松浦俊輔・服部清美訳(青土社、一九九八年)原著一九九七年

『家族進化論』第五章・第十節 コミュニケーション革命―歌う能力  山極寿一(東京大学出版会、二〇一二年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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