「欲望機械」の誤謬

しかし、わたしたちは本当に、そもそもシステム(権力)に規定されており、またそのような〝欲望機械〟にすぎないのだろうか?

第二章で論じた通り(上巻・知識カード26)、これは遺伝子決定説や脳決定説と同様、懐疑可能な前提である。したがって、思考の始発点にはなり得ない。

■参考文献
『「自由」はいかに可能か―社会構想のための哲学』 第五章・第一節 欲望  苫野 一徳 二〇一四年
【対談】竹田青嗣×苫野一徳〜現代の政治哲学を乗り越える〜[編集部]

★この記事はiCardbook、自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (下)未来構築の実践理論』を構成している「知識カード」の一枚です。

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