マーシャルは、経済学原理において、生産財をつくる営みも、生産財を市場に出す営みも同じものとして認識している。
たとえば、「ときとして商業者は生産しない、たとえば家具工は家具をつくるが、家具商は生産された家具を売るだけだといわれる。しかしこういう区別をするだけの科学的根拠はない。かれらはいずれも効用をつくりだすが、それ以上のことはしない(※I):引用 『経済学原理』(岩波文庫、一九六八年))」と述べている。
つまり、市場において効用が認められれば、物を提供することも、サービスを提供することも区別をしない枠組みとなっているといえる。
■参考文献『経済学原理』 アルフレッド・マーシャル 原著一八九〇年
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註
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