不幸の本質

では、わたしたちは「自由」になるために、何をどのように「思考」すればよいのだろうか?

ルソーの次の洞察に着目してみよう。

 「わたしたちの欲望と能力とのあいだの不均衡のうちにこそ、わたしたちの不幸がある。」※I):引用 『エミール』(岩波文庫、二〇〇七年)

■参考文献
『エミール、または教育について』  ジャン=ジャック・ルソー※ 一七六二年II):『エミール』は小説の形をとった「近代教育学のバイブル」とされる書。主人公エミールの誕生から結婚までを叙述。その中で児童の本性を尊重して、自由で自然な成長を促すことが教育の根本であると主張。ただし『エミール』は単に「教育学」の書だけなのではない。ルソーはこの書物に自らの哲学・宗教・教育・道徳・社会観の一切を盛りこんだといわれている。[編集部]
※:『人間不平等起源論』『社会契約論』等の著作でフランス革命を思想的に準備したといわれる、18世紀の哲学者ジャン=ジャック・ルソー(一七一二~一七七八年)。彼は同時に「子どもの発見」者とされ「近代教育思想の祖」とも呼ばれる。

★この記事はiCardbook、自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (下)未来構築の実践理論』を構成している「知識カード」の一枚です。

KDP-Cover-A2
◎iCardbookの商品ラインナップはこちらをクリック 

 

   [ + ]

I. :引用 『エミール』(岩波文庫、二〇〇七年)
II. :『エミール』は小説の形をとった「近代教育学のバイブル」とされる書。主人公エミールの誕生から結婚までを叙述。その中で児童の本性を尊重して、自由で自然な成長を促すことが教育の根本であると主張。ただし『エミール』は単に「教育学」の書だけなのではない。ルソーはこの書物に自らの哲学・宗教・教育・道徳・社会観の一切を盛りこんだといわれている。[編集部]