伊谷純一郎は霊長類社会を系統関係に沿って比較し、社会進化モデルを提唱した。彼は、約六千五百万年前に初めて誕生した小型のサルの祖先は夜行性・単独性であったと考えた。
その後一夫一妻のペア社会が登場し、それを起点として一夫多妻、多夫一妻など多様な社会形態を経て、最終的にメス分散社会とオス分散社会の両端に進化したというのだ。
■参考文献
『霊長類の社会構造』(生態学講座第二〇巻) 伊谷純一郎(共立出版、一九七二年)
『霊長類社会の進化』 伊谷純一郎(平凡社、一九八七年)
★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。
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