職業世界の可能性

ヘーゲルは言う。「身分(職業のこと——引用者註)に属さない人間はたんなる私的人格であり、現実的普遍のなかに位置を占めていない」と。

人は、何らかの職業を通した人との関係において自己を自己たらしめる。わたしたちがwho(だれ)として現れ出ることを最も可能にするのは、多くの場合、結局のところわたしたちの職業世界においてなのだ。

■参考文献
『法の哲学』 §二〇七追加  ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル 原著一八二一年

『コミュニティを問いなおす―つながり・都市・日本社会の未来』  広井 良典 二〇一四年[編集部]

★この記事はiCardbook、自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (下)未来構築の実践理論』を構成している「知識カード」の一枚です。

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