国民国家と資本主義経済

近代資本主義は、国民国家と手を携えて展開してきた。資本主義経済と国民国家は、近現代における政治経済の両輪であった。しかし、現在、グーローバル化の時代を迎えて、国境を越えて展開する資本主義と国民国家との関係はきしんでいる。

そのようななか、ポランニーの「社会に埋め込まれた経済」、ブローデルの「社会的寄生物としての資本主義」、ヒックスの「商取引における「利益の均霑」」などの議論は、これからの政治経済、ひいては社会一般のあり方を模索する際に、貴重な示唆を与える(第二巻「結語」)。

参考文献:
グローバル空間の政治経済学 都市・移民・情報化』  サスキア・サッセン 田淵太一ほか訳(岩波書店、2004年)

□参照知識カード:
結語 市場経済における「イスラームの道」(歴史編)


 

★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.3 基本概念・基礎用語編』を構成している「知識カード」の一枚です。


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