直立二足歩行がもたらしたもの

ここで浮かび上がる別の問題がある。

類人猿並みの小さな脳しか持たなかった初期人類は、直立二足歩行によってサバンナ生活の難題をどのように解決したのだろうか。かつては、直立二足歩行がすぐに道具の使用や食物の運搬を可能にしたと想像されていた。しかし現在では、直立二足歩行によるエネルギー節約こそ重要だったと考えられている。


■参考文献
『ヒトはどのようにしてつくられたか』  山極寿一編(岩波書店、二〇〇七年)

『ここまでわかった人類の起原と進化』  ロジャー・ルーウィン 保志宏訳(てらぺいあ、二〇〇二年)原著一九九三年

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。

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