ゲームキャラクターのための知識表現

ゲームの大型化・複雑化、物語性の深化から、ゲームキャラクターは単なる運動の反射で良かった時代から、より深い、意味の世界で生きることが必要となっています。そこで、ゲームキャラクターのための知識表現もまた、意味の次元において構成する必要があります。

「敵キャラクター」については、それが「敵」であるという指標と、弱点の位置を「敵キャラクター」オブジェクトに埋め込む。あるいは、地形全体の中で移動できる領域には「歩ける」という指標を付けておきます。

このように世界と対象に情報を付与することで、人工知能(キャラクターAI)は対象に対する知識を獲得し、行動の可能性を知り、複数の行動の可能性から一つを選択する、つまり意思決定が可能となるのです。


■参考文献
三宅 陽一郎 「ディジタルゲームにおける人工知能技術の応用の現在」 二〇一五年 人工知能学会

デジタルゲームのための人工知能の基礎理論」 三宅 陽一郎 日本バーチャルリアリティ学会誌 、VOL.18 NO.3、二〇一三年

★この記事はiCardbook、『<人工知能>と<人工知性>: —— 環境、身体、知能の関係から解き明かすAI—— 』を構成している「知識カード」の一枚です。

人工知能と人工知性
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