この観点からすれば、バーリンが自由の本質であるとする「消極的自由」もまた、実は「解放としての自由」のヴァリアントというべきである。
バーリンによれば、「消極的自由」とは「〜からの自由」、すなわち「いかなる他人からの干渉もうけずに、自分のしたいことをし、自分のありたいものであることを放任されている、あるいは放任されているべき範囲」を意味するとされる。
■参考文献
『自由論』 二つの自由概念 アイザイア・バーリンI):ラトビア生まれ(一九〇九年~一九九七年)。その後イギリスに移住して大戦中は外務省に勤務した。戦後に大学で政治学を教授し、『自由論』で価値多元論に基づく自由主義を主張。特に本書に含まれ、五八年に作成された第三論文「二つの自由概念」は自由を消極的自由と積極的自由に分類し、その政治的意義について論じた論文として自由を巡る議論にしばしば引用されている。[編集部] 原著一九六九年
『自由の条件』 フリードリヒ・ハイエク 原著一九六〇年
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註
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