欲望の小さな結び目

わたしたちは、おそらく想像以上に、〝欲望の中心点〟を容易たやすく見出すことができるのだ。

小さな喜びを味わい、小さな結び目を作り続けることが、いつしか〝欲望の中心点〟を作り出す。小さな欲望=意味の網の目に、絶えず〝フック〟をかけ、それをたぐり寄せ続けていくこと。

〝欲望の中心点〟は、おそらくそのようにして出来上がっていくのだ。※I):フランクルはいう。「人間の苦悩の『大きさ』はとことんどうでもよく、だから逆に、ほんの小さなことも大きな喜びとなりうるのだ」(『夜と霧』(みすず書房、二〇〇二年))。

■参考文献
『夜と霧─ドイツ強制収容所の体験記』  ヴィクトール・エミール・フランクル 原著一九四七年※II):原題は「強制収容所における一心理学者の体験」。原著の初版は一九四七年、日本語版の初版は一九五六年。その後著者フランクルは一九七七年に新たに手を加え、改訂版を出版。現在日本では、『夜と霧――ドイツ強制収容所の記録』霜山徳爾訳本と、『夜と霧新版』池田香代子訳との、ふたつの『夜と霧』がある。[編集部]


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I. :フランクルはいう。「人間の苦悩の『大きさ』はとことんどうでもよく、だから逆に、ほんの小さなことも大きな喜びとなりうるのだ」(『夜と霧』(みすず書房、二〇〇二年))。
II. :原題は「強制収容所における一心理学者の体験」。原著の初版は一九四七年、日本語版の初版は一九五六年。その後著者フランクルは一九七七年に新たに手を加え、改訂版を出版。現在日本では、『夜と霧――ドイツ強制収容所の記録』霜山徳爾訳本と、『夜と霧新版』池田香代子訳との、ふたつの『夜と霧』がある。[編集部]