金融資本主義と経済格差(その2)

ピケティの主張にもとづけば、21世紀に入って拡大の一途を辿る経済格差は、金融資本主義の膨張がもたらした当然の帰結だと言うことができる。そして、金融資本主義に依存した経済成長は、世界金融危機の一連のできごとが白日の下に晒したように、不確実性が非常に高い金儲けのやり方に支えられている。そして、いったん成長が反転し負のスパイラルが始まれば、それは資本主義自体を滅ぼしかねない危機にまで至るのであった。

参考文献:
21世紀の資本』  トマ・ピケティ 山形浩生他訳(みすず書房、2014年)

 


★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。



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