絶対的な「事実」などない

事実から当為を導く思考の問題は、大きく二つある。

一つは、ここで前提される「事実」を、絶対的な真理と言うことは決してできないという点だ。先述したように、それは絶対的な事実ではなく「欲望・関心」相関的に「事実」と見なされるものなのだ。

■参考文献
『社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」』  カール・エミール・マクスィミリアン・ヴェーバー※I):社会学の黎明期のコントやスペンサーに続く、第二世代の社会学者(一八六四~一九二〇年)。西欧文化と近代社会を貫く原理を「合理主義」に求め,その系譜、本質、帰結について思索した。近代社会科学方法論の確立者であるとともに、宗教と社会との関係を論じた第一人者。ヴェーバーがニーチェに強く影響されていたことはよく知られている。
原著一九〇四年


★この記事はiCardbook、『自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。

自由の相互承認
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I. :社会学の黎明期のコントやスペンサーに続く、第二世代の社会学者(一八六四~一九二〇年)。西欧文化と近代社会を貫く原理を「合理主義」に求め,その系譜、本質、帰結について思索した。近代社会科学方法論の確立者であるとともに、宗教と社会との関係を論じた第一人者。ヴェーバーがニーチェに強く影響されていたことはよく知られている。