一九七六年から、山極らは鹿児島県屋久島でニホンザルの人付けを行った。宮城県金華山島でも八〇年代に人付けI):餌を与えずに毎日追跡することにより、動物を人の存在に馴らすこと。が進められた。
二つの島の森林構造には大きな違いがある。屋久島には高さの低い多様な種が高密度で生育している。対して金華山島では比較的高い樹が多い一方で種の多様性は低く、生育密度も非常に低い。
■参考文献
『サルと歩いた屋久島』 山極寿一(山と渓谷社、二〇〇六年)
『野生ニホンザルの研究』 伊沢紘生(どうぶつ社、二〇〇九年)
「日本の霊長類——ニホンザル研究の歴史と展望」 山極寿一(『日本の哺乳類学2.中大型哺乳類・霊長類』所収[二九~四九ページ] 高槻成紀・山極寿一編(東京大学出版会、二〇〇八年))
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註
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