市場介入派vs自由市場派

外部性の存在に対する政策的な対応に関して、経済学者は、市場介入派(Pigovian)と自由市場派(Coasean)の二陣営に分かれている。

市場介入派は、ピグーの考え方に沿って、市場を通じない直接的依存関係としての「外部性」を内部化するために、政府は、税・課徴金、補助金、排出権取引などの政策をどのように実施すべきかを論じる。

自由市場派は、コースの定理に従って、政府の役割は権利を設定することに限定し、あとは、市場における当事者間の取引によって解決すべきと考える。

■参考文献
『環境と経済を再考する』 第三章・第一節 「外部性」概念の系譜 倉阪 秀史 二〇〇六年
『市場・知識・自由―自由主義の経済思想』  フリードリヒ・アウグスト・フォン・ハイエク 一九八六年[編集部]※I):本書はフリードリッヒ・ハイエクの著書のタイトルではなく、ハイエクの8本の論文を手頃にまとめた論文集。

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I. :本書はフリードリッヒ・ハイエクの著書のタイトルではなく、ハイエクの8本の論文を手頃にまとめた論文集。