「自由」は最上の価値である

「自由」は人間的欲望の「本質」である。わたしたちは、わたしたちが〝欲望存在〟である限り、本質的に「自由」を求めざるを得ない。

「自由」はそれゆえ、わたしたち人間が求める最上の価値なのだ。

■参考文献
『ヘーゲル・大人のなり方』  西 研 一九九五年※I):「私たちはときに社会から逃れたいとは感じても、完全に社会から離れて生きたいわけではなく、社会の中で他者と共感できることによろこびを感じ、他者に認められることを望んでいる。それがヘーゲルのいう承認の欲望であり、この欲望があるかぎり、他者との関係性を無視するわけにはいかなくなる。だからこそ、人間は自らの自由な意志によって社会に参加するのだ。」(出典:12. 西研『ヘーゲル・大人のなりかた』 | 山竹伸二の心理学サイト )[編集部註]
『人間の未来─ヘーゲル哲学と現代資本主義』  竹田 青嗣 二〇一三年※<fn>:「資本主義は今、格差を拡大しつつ地球を消費し尽くそうとしている。その制御がかなわなければ、私たちが近代以降なんとか確保しようとしてきた「人間的自由」は、息の根を止められかねない。近代哲学、とりわけヘーゲルは「自由の相互承認」という重要概念を示し、この問題を考える上でも欠かせない。こうした観点から、誤解にさらされてきた近代社会の本質を明らかにし、巨大な矛盾を生む現代資本主義をどう修正すべきか、その原理を探る。」(出典:| 人間の未来─ヘーゲル哲学と現代資本主義 / 竹田 青嗣 著/ )[編集部註]</fn>


★この記事はiCardbook、『自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。
  

 

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I. :「私たちはときに社会から逃れたいとは感じても、完全に社会から離れて生きたいわけではなく、社会の中で他者と共感できることによろこびを感じ、他者に認められることを望んでいる。それがヘーゲルのいう承認の欲望であり、この欲望があるかぎり、他者との関係性を無視するわけにはいかなくなる。だからこそ、人間は自らの自由な意志によって社会に参加するのだ。」(出典:12. 西研『ヘーゲル・大人のなりかた』 | 山竹伸二の心理学サイト )[編集部註]