「イデオロギーそれ自体」と「社会のためのイデオロギー」

フランスのイスラーム史家、マクシム・ロダンソンはこのマンハイムの議論を踏まえ、イデオロギーをさらに、「イデオロギーそれ自体」(Ideology-in-itself)と「社会のためのイデオロギー」(Ideology-for-society )とに分ける。 「イデオロギーそれ自体」 とは、その時々の社会経済情況とは無関係に表出されるイデオロギーであり、「社会のためのイデオロギー」 とは、「イデオロギーそれ自体」を核として、その時々の社会経済情況を表現し正当づけるイデオロギーである。

参考文献:
イスラームと資本主義(特装版 岩波現代選書)』  マクシム・ロダンソン(岩波書店、1978年)


 

★この記事はiCardbook、『イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」 Vol.1 イスラーム経済社会の構造(理論編)』を構成している「知識カード」の一枚です。


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