共通了解可能性としての〝本質〟

しかし、ここでわたしが「自由」の〝本質〟というとき、その〝本質〟とは、絶対の「真理」というような意味では全くなく、「なるほど、確かにその考え方は本質的だ」といいうるような、できるだけ普遍的な深い納得の得られる〝考え方〟のことである。

そしてわたしたちは、概念の多義性と操作可能性など織り込み済みで、「自由」の〝本質〟を十分に洞察することができるのだ。

■参考文献
『哲学的思考 フッサール現象学の核心』
  西 研 二〇〇一年
『現象学は〈思考の原理〉である』  竹田 青嗣 二〇〇四年


★この記事はiCardbook、『自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。

自由の相互承認
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