類人猿は目を見つめあって「仲直り」する

ゴリラでは、個体Cが同じ群れの個体Aと個体Bの攻撃交渉へ介入し中断をした場合、しばらくしてCがAとBに近寄り、互いにじっと見つめあうことで「仲直り」をする。

ニホンザルでは「相手の目を見つめる」行動は威嚇の合図になるため滅多に起こらないが、ゴリラには劣位の表情は存在せず、見つめあう行動は仲直りやあいさつなど様々な文脈で頻繁に起こる。


■参考文献
『ゴリラとヒトの間』第五章 独特なコミュニケーション  山極寿一 (講談社現代新書、一九九三年)

「ゴリラの視覚コミュニケーション——他者を見ることの社会学的意味——」  山極寿一(『視覚の進化と脳』所収[二〇五~二二四ぺージ]  三上章允編(朝倉書店、一九九三年))

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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