可変フレームと知能の序列

 

どんなに思慮深い人物も飛んできたボールを反射的に避けます。しかし彼は同時に「生きるとは何か」と問うこともできます。

つまり、人間は反射のような短い時間の行動から、一年をかけて家を建てる、一生を通じて仕事を完成させる、などマルチスケールの多層的な行動を同時的にデザインし、実行しているのです。

つまり人間は、進化の系統発生を遂げながら、時間と空間の柔軟な可変フレームの中で問題を捉え、解決していく生物となりました。「知性」とは、この「知能の序列」が構造化され、高度化されたものへの名称であると言えます。

■参考文献
ゲーム、人工知能、環世界 考える存在から経験の総体へ、AIのための現象学的転回」 三宅 陽一郎 『現代思想』 2015年12月号 特集=人工知能 青土社 二〇一五年

★この記事はiCardbook、『<人工知能>と<人工知性>』を構成している「知識カード」の一枚です。

人工知能と人工知性
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