人工知能にもふたつの視座が必要

人工知能はその出発から六十年以上も、その情報的側面に重心を置いて探究されて来ました。推論、演緯、知識、意思決定、学習など、数理論理学を基調としたプログラミング上で実現可能なものを扱う、情報科学の一分野として機能しています。

しかし知能は物資的存在でもあります。つまり食べる、生活する、生殖する、など、身体を以て世界と接触する存在としての知能という見地があります。ここにもうひとつの人工知能の立脚点があるわけです。


■参考文献
人工知能のための哲学塾』 第二夜 ユクスキュルと環世界  三宅 陽一郎 二〇一六年

進化と知能」 A.I.FM講演 、三宅陽一郎、二〇一三年

★この記事はiCardbook、『<人工知能>と<人工知性>: —— 環境、身体、知能の関係から解き明かすAI—— 』を構成している「知識カード」の一枚です。

人工知能と人工知性
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