屋久島と金華山島では、群れどうしの関係に明確な違いがあった。群れどうしの敵対的な出会い、いわゆる「群れ間闘争」…
タグ: 日本の哺乳類学2.中大型哺乳類・霊長類
群れの周りに集うオス
屋久島では、交尾期に群れの周りに群れ外のオスが頻繁に現れた。単独オスだけでなく、群れのオスも一時的に群れを離れ…
群れに入ってはまた出ていくオスたち
屋久島でみられた単独オスによる第一位「乗っ取り」は、本州のニホンザルではほとんど起こらない。本州では単独オスは…
屋久島と金華山島、環境の違い
一九七六年から、山極らは鹿児島県屋久島でニホンザルの人付けを行った。宮城県金華山島でも八〇年代に人付けI):餌…
ニホンザル社会の共通点と多様性
屋久島と金華山島の比較によって、種に共通の社会的特徴と環境によって変化する特徴が明らかになった。 複雄複雌群を…
ニホンザルの社会構造の比較
社会構造は二島でどう違うだろうか。 まず、個体の人口密度は屋久島の方が金華山島より二倍も高い。これが屋久島の豊…
環境が群れ間関係をつくり、群れ間関係がオスの行動を決める
ここまでの一度話をまとめよう。 栄養の高い食物が豊富な屋久島では、より貧栄養な環境の金華山島と比べて、サルの群…
環境要因以外に、何が社会を決める?
屋久島と金華山島のサルの群れの大きさや性比の違いは、食物環境の直接的な影響だけが原因ではないだろう。社会構造に…
交尾期の親密な雌雄が引き起こす群れの分裂
屋久島の交尾期の観察を続けると、群れの周りにやってきた群れ外のオスの中には、群れの発情メスと親密な関係を結ぶ個…