マレーシアの挑戦:マハティールのイスラーム経済戦略

マレーシアでは、1991年に当時の首相マハティール(1925~)がWAWASAN2020(ビジョン2020)と呼ばれる経済戦略を打ち出した。この戦略では、イスラーム的価値観を重視した経済発展が叫ばれ、それ以降、矢継ぎ早にイスラーム金融の振興策が打たれるようになった。1990年代のマレーシアでは、メガバンクが相次いでイスラーム金融サービスを導入し、イスラーム金融と西洋型金融が並存する独自の金融システムが確立された。

参考文献:
「開発戦略とイスラーム金融の融合の試み―イスラーム銀行を中心に」中川利香 『マハティール政権下のマレーシア―「イスラーム先進国を目指した22年」 (研究双書)』  鳥居高(アジア経済研究所、2006年)

 


★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。



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