また、当時の西洋哲学においては、人間の精神が物質を支配するという考え方も見られた。
精神は物質や身体から独立して存在するという心身二元論や、物質は精神に認識されて初めて存在するとする物質否定論は、われわれの生命や経済が常に物質的な制約を受けているという事実を軽視することにつながった。
■参考文献
『環境と経済を再考する』 第一章・第四節 西洋哲学と物質的側面 倉阪 秀史 二〇〇六年
★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか(上)視座と理念の転換』を構成している「知識カード」の一枚です。