情報・通信機器の賢い利用とネットワーク社会

これからはIT機器の利点と欠点を理解して、賢く利用していくことが求められる。

利点は効率的、経済的で、点と点を結ぶネットワークで人や物が繋がるということである。そのため中心ができず、格差が見えない。

これは同時に欠点にもなる。階層性ができず、顔が見えないから、集団に参加しやすく抜けやすい。リーダー不在で責任の在りかが不明になる。信頼関係が構築できず、すぐに炎上して修復不能になる。

それらを理解したうえで、集団の規模と状況に応じた適切なコミュニケーションを用いる必要がある。


■参考文献
「サルから考える人間のコミュニティの未来」  山極寿一(『ネットコミュニティの設計と力』所収 [一二九~一六〇ページ]  近藤淳也監修(角川学芸出版、二〇一五年))

「こころの起源―共感から倫理へ」  山極寿一(『<こころ>はどこから来て、どこへ行くのか』所収 [一五五~二〇〇ページ]  河合俊雄・中沢新一・広井良典・下條伸輔・山極寿一(岩波書店、二〇一六年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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