文字の登場と情報機器の改良

文字は五千五百年前の西南アジアに楔形文字として登場し、はじめは所有や交換のための証文や、作業の手順を記すマニュアルとして用いられた。

やがて紙や印刷技術の改良によって、文字は手紙や通達として直接声の届かない相手へと手軽に伝えられるようになった。

さらに、電話やファックス、インターネットなど近年の通信機器や情報機器の登場によって、言葉の主たる目的は情報の伝達となり、信頼や関係作りではなくなった。


■参考文献
『銃・病原菌・鉄 一万三千年にわたる人類史の謎』(上・下)  ジャレド・ダイアモンド 倉骨彰訳(草思社、二〇〇〇年)原著一九九七年

「サルから考える人間のコミュニティの未来」  山極寿一(『ネットコミュニティの設計と力』所収 [一二九~一六〇ページ]  近藤淳也監修(角川学芸出版、二〇一五年))

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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