「物理的な存在」、すなわち実物界は、人と人工物と物理的環境からなる。
実物界は、質量保存の法則、エントロピー増大の法則といった物理学の諸法則に従う。※I):エントロピー増大の法則とは平たく言うと、熱の出入りのない閉鎖的な系においては、熱の差が徐々に失われ、熱の差が存在することによってできる仕事が徐々にできなくなっていくこと。
人間の経済活動によっては一粒の質量をすら追加することはできない。ただ有用性を追加できるだけである。また、ひとたび使用された資源はその質が劣化してしまう。
■参考文献
『熱力学―現代的な視点から』 (新物理学シリーズ) 田崎 晴明 二〇〇〇年
桑田 学「ジョージェスク-レーゲン 〈生物経済学〉の鉱脈 ――アグラリアニズムからエピステモロジーへ――」 千葉大学 経済研究 第二十九巻第四号(2015年3月)[編集部]
『熱力学―現代的な視点から』 (新物理学シリーズ) 田崎 晴明 二〇〇〇年
桑田 学「ジョージェスク-レーゲン 〈生物経済学〉の鉱脈 ――アグラリアニズムからエピステモロジーへ――」 千葉大学 経済研究 第二十九巻第四号(2015年3月)[編集部]
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註
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