道徳・義務論的アプローチ

こうした、何が「道徳」的に正しいことかを前提し、その上で社会的「義務」を導出する理論構成の仕方を、「道徳・義務論的アプローチ」と呼ぶことにしよう。

しかしこのアプローチは、これまで述べてきたように、その理路が〝検証可能性〟に開かれていないという点において根本的な問題を抱えている。

■参考文献
『ロールズ正義論とその周辺―コミュニタリアニズム、共和主義、ポストモダニズム』  渡辺 幹雄 二〇〇七年


★この記事はiCardbook、『自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。