株式会社の登場

1602年に設立されたオランダ東インド会社は、世界初の株式会社として知られている。当時オランダが進出していた島嶼部東南アジアでの香辛料貿易のために、株式を発行して広く資金を募ったのである。有限責任(出資の範囲内での損失負担)と会社組織による永続性(個々の事業から独立した組織の存在)を特徴とする株式会社のしくみは、産業革命時代のイギリスで本格的に使われるようになり、近代資本主義の根幹をなす制度として経済成長に大きく貢献した。

参考文献:
オランダ東インド会社(講談社学術文庫)』  永積昭(講談社、2000年)
投資社会の勃興―財政金融革命の波及とイギリス』  坂本優一郎(名古屋大学出版会、2015年)

 


★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。



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