価格メカニズムによって供給と需要が一致する市場のしくみは、価格を決めるための膨大な手間を省けるという意味において非常に効率的である。
かつて社会主義体制を敷いたソ連が、市場を排除し中央集権的にモノの価格を決定し、供給と需要を調整することを試みたが、供給と需要を読み誤って市中でのモノ不足を招き大失敗に終わった。こうした歴史的経験からも、市場の効率性と重要性をうかがうことができる。こうした価格メカニズムを有する市場を通じてお金儲けをすることは市場交換と呼ばれている。
参考文献:
『市場像の系譜学―「経済計算論争」をめぐるヴィジョン』 西部忠(東洋経済新報社、1996年)
★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。
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