一般に、獲得された直後の記憶は不安定であり、その後、ある程度の時間をかけて安定な記憶として固定される必要があると考えられています。
様々な実験から、学習中に同期活動を示した神経細胞群は、その後も継続して繰り返し同期活動を生じやすくなることが示されています。この活動によって、学習後にも神経細胞間でシナプス可塑性が起こり、安定した記憶痕跡が作られていくと考えられます。
この過程は、記憶の固定化と呼ばれます(図16)。
■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)
『眠っているとき、脳では凄いことが起きている: 眠りと夢と記憶の秘密』 ペネロペ・ルイス 西田美緒子訳(インターシフト、二〇一五年)原著二〇一四年
『睡眠の科学―なぜ眠るのかなぜ目覚めるのか (ブルーバックス)』 桜井武(講談社、二〇一〇年)
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