実物界を構成する人は、生物の種としての人類と、生物の個体としての人間の双方として概念される。

一般的に、生物種は、種族維持本能と個体維持本能の双方の本能を持つ。しかし、日高敏隆によると、猿人類になると種族維持本能は失われてしまっており、増えすぎた個体数を種族維持のために制御する社会的なメカニズムも失われているという。

種族維持本能と個体維持本能の二つの本能は、時により対立することがある。

■参考文献
動物にとって社会とはなにか』  日高 敏隆 一九七七年
種族維持と個体維持のあつれきと提携』  岡田 益吉  二〇〇六年


★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか—— 資本基盤マネジメントの経済理論へ——(下)政策展開の経済理論』を構成している「知識カード」の一枚です。

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