意味ある行為の繰り返し

世界への働きかけが即座に〝意味〟を持つことを(繰り返し)行うこともまた、〝欲望の中心点〟を生み出すための一つの初歩的な方法だろう。

それはたとえば、キッチンの掃除や、手つかずだった仕事を片付けてしまうといったことでもいい。自身の働きかけが、目に見えてすぐに〝意味〟を持つ行為を行い続けること。※I):小さな働きかけが、世界に〝意味〟を作り出す。これはちょうど、しゅの戦いで敗れたが、しかし労働を通して世界を変えられることを知ることで、自分が「自由」であることを徐々に自覚していくプロセスと同じものである。キッチンが綺麗になる。仕事が片付く。そうした小さな働きかけが、わずかながらもわたしたちの「自由」の感度を高め、そして人生に〝意味〟を与えるようになるのだ。

■参考文献
『「自由」はいかに可能か―社会構想のための哲学』 第五章・第一節 欲望  苫野 一徳 二〇一四年


★この記事はiCardbook、自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (下)未来構築の実践理論』を構成している「知識カード」の一枚です。

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I. :小さな働きかけが、世界に〝意味〟を作り出す。これはちょうど、しゅの戦いで敗れたが、しかし労働を通して世界を変えられることを知ることで、自分が「自由」であることを徐々に自覚していくプロセスと同じものである。キッチンが綺麗になる。仕事が片付く。そうした小さな働きかけが、わずかながらもわたしたちの「自由」の感度を高め、そして人生に〝意味〟を与えるようになるのだ。