脳波に含まれる情報には、一つ一つの神経細胞の活動パターンを見分けるような解像度は無く、全体の神経回路の活動状態を大まかに反映した信号となります。脳では、動物が特定の状態にあるときに、多数の神経細胞が類似した周期で活動することがあります。脳波では、こうした細胞集団の集合活動を見ていることになります(図8)。
代表的な脳波としては、安静時に観察される一〇Hz程度のアルファ波や、ノンレム睡眠時に観察される〇・五Hz程度の徐波などがあります。こうした脳波パターンを解析することで、脳が過剰興奮するてんかん状態の検出や、意識レベルの評価など、医療診断での指標にも用いられています。
■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)
Rhythms of the Brain Gyorgy Buzsaki Oxford University Press ,2006
◎この文章に興味、関心を持ったら下記電子書籍を手元に。
それには表紙画像をクリック。
★この記事はiCardbook、『脳と情報——神経回路と記憶のメカニズム——』を構成している「知識カード」の一枚です。
◎iCardbookの商品ラインナップはこちらをクリック。
◎iCardbookについて
・アイカードブック(intelligent card book 略称:iCardbook)とは https://society-zero.com/chienotane/archives/5067