廃棄後の処理費用の手当ての欠如

原材料やエネルギーを使用すると、かならずいつかは、不要物が発生するという認識が希薄な理論的枠組みであったため、製品や耐久消費財、建造物などの人工物の廃棄後の処理費用を製造・建造段階の売上収入から取り置かせる制度が発達しなかった。

このため、廃棄後のことを十分に考慮せずに、大量に人工物を市場に送り出す経済社会が出現した。

■参考文献
『環境と経済を再考する』 第一章・第一節 経済的意思決定と環境問題  倉阪 秀史 二〇〇六年


★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか(上)視座と理念の転換』を構成している「知識カード」の一枚です。

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