言葉は世界を分節化します。
ただし生物の、言葉による世界の分節化は、ある程度恣意的な言葉の押し付けであり、それはその生物の生態に沿って対象化された単位に従ってなされます。
つまり、世界の事物や事象が先立って実在しているわけではなく、生物は社会から与えられた言葉を使って世界を分割して行く、まさにその分割によって世界を捉えています。
これが「分節化」の意味です。
■参考文献
『チンパンジーから見た世界』 松沢 哲郎 二〇〇八年
『「エクリ」を読む: 文字に添って』 ブルース フィンク 原著一九六六年
★この記事はiCardbook、『<人工知能>と<人工知性>: —— 環境、身体、知能の関係から解き明かすAI—— 』を構成している「知識カード」の一枚です。