他種に対する攻撃、同種に対する攻撃

攻撃性は向けられる相手によってその目的が異なる。他種に対する攻撃は、食物を得るための行動であるのに対し、同種への攻撃は、資源を巡る競合が長引くのを抑えるのが目的となる行動である。

したがって、競合がなければ同種内攻撃交渉は必要なく、また、この攻撃交渉が集団内の社会関係を調整する役割を持つことがある。


■参考文献
『暴力はどこからきたか——人間性の起源を探る』第一章 攻撃性をめぐる神話  山極寿一 (NHKブックス、二〇〇七年)

『ヒトはどのように進化してきたか』  ロバート ボイド、ジョーン・B・シルク 松本晶子・小田亮監訳(ミネルヴァ書房、二〇一一年)原著二〇〇二年

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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