因果からの自由

人間もまた生物である以上、自然の法則から逃れることはできない。生まれ、生き、死ぬ、そのサイクルはあらかじめ定められた摂理なのであって、それゆえ人間に「自由」などあり得ないのではないか?

これは、古代思想から現代哲学、さらには現代科学にいたるまで、古今東西さまざまなヴァリエーションをもって続いている考えである。

■参考文献
『神の国:異教との対決』
 第五巻九~十章  アウグスティヌス 原著五世紀初頭
『消費社会の神話と構造』  ジャン・ボードリヤール 原著一九七〇年
『マインド・タイム——脳と意識の時間』   ベンジャミン・リベット※I):アメリカの生理学者リベットは、ある動作をしようとする「意識的な意思決定」以前に、「準備電位(Rediness Potential)」と呼ばれる無意識的な電気信号が立ち上がるのを、脳科学的実験により確認している。 原著二〇〇五年
「自由意志」は存在する(ただし、ほんの0.2秒間だけ)[編集部]


★この記事はiCardbook、『自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。

自由の相互承認
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I. :アメリカの生理学者リベットは、ある動作をしようとする「意識的な意思決定」以前に、「準備電位(Rediness Potential)」と呼ばれる無意識的な電気信号が立ち上がるのを、脳科学的実験により確認している。