実物界からの離脱 (1)自然の排除

経済学が、実物界から離脱していく過程には、二つの段階があった。

第一の段階は、生産要素が自然の恵みから切り離された段階である。

古典派経済学において、労働が価値の源泉であるという考え方をリカードが突き詰めていった結果、自然の働きが生産物の市場での価値を高めることはないという経済学ができあがった。

■参考文献『環境を守るほど経済は発展する』 第三章 経済学はどこで間違ったのか  倉阪 秀史 二〇〇二年
『環境と経済を再考する』 第一章・第三節 従来の経済学の世界観の生成過程  倉阪 秀史 二〇〇六年


★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか(上)視座と理念の転換』を構成している「知識カード」の一枚です。

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