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資本主義とイスラームの親和性

イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」Vol.2 市場経済における「イスラームの道」

現代のイスラーム経済は資本主義に代わる新たな経済パラダイムを創出するために登場してきた。しかし、それは必ずしも資本主義を全否定するものではない。すでに見てきたようにイスラームでは、現世で金儲けをすることは大いに推奨されており、この特徴は、みんながお金儲けをして、富を不断に追求し続ける資本主義のしくみときわめて親和的である。

参考文献:
「資本主義の未来―イスラーム金融からの問いかけ」長岡慎介 『融解と再創造の世界秩序(相関地域研究2)』187-207頁  村上勇介・帯谷知可編(青弓社、2016年)
イスラーム世界の社会秩序 もうひとつの「市場と公正」Vol.2 市場経済における「イスラームの道」(歴史編)』第1章第2節:なぜ市場経済としてイスラーム経済を取り上げるのか/第3章第2節:イスラーム世界と差異  加藤博(詩想舎、2020年)
Shinsuke Nagaoka “The Future of Capitalism and the Islamic Economy.” In Stomu Yamash’ta, Tadashi Yagi and Stephen Hill eds. The Kyoto Manifesto for Global Economics: The Platform of Community, Humanity, and Spirituality. Springer, pp. 395-415, 2018.

□関連知識カード:
 イスラーム経済は純粋な市場経済
 ヨーロッパ中心史観というバイアス
 世界の常識と日本の常識との間の落差
 「差異」の類型化とイスラーム商人の三つの類型
 倉庫業者・運送業者・交易業者
 「差異」の類型化とイスラーム商人の三つの類型

 


★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(下) 金融資本主義からの脱却と「利他利己」の超克』を構成している「知識カード」の一枚です。



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