ローティのプラグマティックなアプローチ

ネオ・プラグマティズムの哲学者、ローティも次のように言う。

「何が絶対的な正義か」「何が絶対的な人間像か」といった問いをやめよ。プラグマティズムの観点からすれば、こうした真理論など「ないほうがうまくいく」のだと。

「プラグマティズムの見方からすれば、探究とは、個々の問題に基準を適用することではなく、むしろ、信念の網目を絶えず編み直すことである。他の信念が変化するように、基準も変化する。ある基準をあらゆる改訂から護ることのできるような試金石が、存在するわけではない。」※I):引用 『連帯と自由の哲学』 Ⅰ 連帯としての科学 (岩波書店、一九九九年)

■参考文献
『連帯と自由の哲学~二元論の幻想を超えて~』  リチャード・ローティ 原著一九八八年
苫野一徳Blog(哲学・教育学名著紹介・解説): ムフ、ローティ、デリダ他著『脱構築とプラグマティズム』 [編集部]

★この記事はiCardbook、『自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。
  

 

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I. :引用 『連帯と自由の哲学』 Ⅰ 連帯としての科学 (岩波書店、一九九九年)